【一緒にやってみよう】ハンドドリップの方法 Vol.2 実践

こんにちは
コーヒーとスイーツを愛するブロガーKすけ(@desertandcafe)です。

コーヒーを淹れるときはいつもドリップバッグやインスタント、ハンドドリップも粉で買ってきてしかやったことないけど、自分でコーヒー豆を挽いて淹れてみたい、という人向けの記事です。

前回の記事では、普段私が使用している器具を紹介しました。

今回はご紹介した器具をつかって、私がコーヒーを淹れるときの淹れ方をご紹介したいと思います。

この方法が絶対ではなく、あくまでハンドドリップを始めるときのとっかかり、目安として見ていただいて、慣れてきたら自分の淹れ方を模索してみてくださいね(^^)

必要なもの

まずはこれらを準備しましょう。

  • コーヒー豆
  • コーヒーミル
  • コーヒーサーバー
  • ドリッパー
  • フィルター
  • ドリップポット
  • キッチンスケール
  • クッキング用温度計

ハンドドリップの大まかな流れ

ハンドドリップの工程は大きく分けると以下の3つです。

  • コーヒー豆を挽く
  • ドリッパーにセットする
  • お湯を注ぐ


順番に解説していきます。
一つずつやっていきましょう(^^)

コーヒー豆を挽く

抽出したい量に応じて豆の重量を量る

コーヒー豆を挽く準備をします。

と、その前に、先にお湯を火にかけておくと、時間のロスが少なくていいですね。

さて、安定して同じ味を出すためには、豆の重量を量ることが重要です。
どれくらいコーヒーを抽出したいかによって豆の量を決めます。

基本の比率は豆1:お湯15

150ccのお湯を投下する場合、豆の量は10g、抽出量は120cc~130ccくらい。
コーヒーカップ1杯分くらいです。

あくまで目安ですので、一度淹れてみて、風味が薄いと思ったら豆を増やす、濃いと思ったら減らすなどして、自分の好みに調整してください。

私はいつも2杯立てですので、300ccのお湯に対して豆20gを使用します(抽出量約260cc)
1杯立て、苦手です^^;

ちなみに、メジャースプーンでもおおよその量は図れますが、コーヒー豆は焙煎度などによって含水率が変わり、それに伴って重量が変わりますので、しっかりキッチンスケールで図ることをおすすめします。

豆の挽き目(粒度)を考える

豆の挽き目(粒度)も重要です。

一般的に挽き目はざっくり5種類あります。

  • 極細挽き
  • 細挽き
  • 中細挽き
  • 中挽き
  • 粗挽き

使用しているミルによってはもっと少なかったり、もっと細かく設定できることもあります。

挽き目が細かければ、いろんな成分が抽出されやすくなりますので、酸味も苦みも強く出ますし、逆に挽き目が粗ければ風味はマイルドになります。

基本は中細挽きくらいから初めて、好みに応じて変えてみてください(^^)

豆を挽く

では挽いていきましょう。

キッチンスケールの上にコーヒーミルを置いて、20gまで豆を入れます。

豆をセットしたらゴリゴリします。

気持ちゆっくり目に、できるだけ一定の速度でゴリゴリするよう心がけましょう。
豆の挽き目が安定し、微粉の量が少なくなります。

私は20gをだいたい1分半~2分くらいで挽くようにしています。

微粉を取り除いた方が舌触りが良くなるという方もいますが、私はめんどくさおうちで淹れるときにそこまでやる必要はないと思っていますのでやりません。

ドリッパーにセットする

コーヒーサーバーの上にドリッパーを置き、ペーパーフィルターをセットします。

フィルターに先ほど挽いて粉にしたコーヒー豆を入れたら、表面を平たんにして準備OK。

フィルターをお湯で濡らす「リンス」と呼ばれる手法を取る人も多いですが、これも私はやりません。

フィルターから発生する紙の匂いや味を、お湯で先に流しておくことで感じなくなる、と言われますが、正直私レベルではその違いを感じ取ることはできません(笑)

ただし、リンスすることでフィルターがドリッパーに密着し、ドリップがしやすくなるという利点があります。

あともう一つ、サーバーが温まることで、コーヒーが冷めにくくなるというメリットもあります。
寒い日のハンドドリップなどではひと手間加えてあげると、温かさが持続しやすいかもしれません。

お湯を注ぐ

湯温を測る

コーヒーの風味を構成する成分は、注がれたお湯の温度によって、抽出されやすい風味が変わります。

簡単にいうと、

高温で淹れると苦味が強くなり、
低温で淹れると酸味が強く
なります。

基本的にコーヒーの風味成分は、酸味の方が抽出されやすく、苦味が後から出てきます。

ですが、湯温が高いと苦み成分(とその他諸々の成分)も溶け出しやすくなるため、豆本来の風味をしっかり感じてみたい場合は、高めの湯温でドリップするといいかもしれません。

湯温はだいたい85℃~95℃でドリップするのが一般的です。
これより高すぎても低すぎても、エグみが出すぎたり、逆に十分に風味が抽出できなくなったりします。

私はなにも考えなければ90℃でドリップしますが、豆の種類や焙煎度、あとはその時の気分によって、85℃~93℃くらいの範囲で調整します。
今日はなにも考えていないので90℃でドリップしましょう。

沸かしたお湯を、ドリップポットに移し替え、温度計で湯温を測ります。

お湯の投下回数と量を考える

お湯を注ぐ回数と量によっても、コーヒーの風味は変わります。

ドリップする人や使用する器具によって、1回抽出や3回~5回程度の回数でお湯を投下しますが、私は大体3回抽出です。

一回ごとの注ぐお湯の量も人によってまちまちです。
例えばスケールを使わない場合の1投目は、注いだお湯が粉を通ってドリッパーの下からポタポタ落ちてくるくらい、とよく言われます。

私は1:1:3の割合でお湯を投下します。
2杯立てするために300ccのお湯を使いますので、

1投目:60cc
2投目:60cc
3投目:180cc

となります。

この割合も、1:2:2、1:1:1など、いろいろ試してみると面白いかもしれません。

蒸らし

複数回に分けてお湯を投下する際、1回目を投下してから少し待つ工程を「蒸らし」といいます。
聞いたことがある人もいるでしょうか。

蒸らしをすることで、コーヒー豆の中にしっかりとお湯が浸透し、コーヒーの味を引き出しやすくします。

逆に1回で多量のお湯を注いだ場合、コーヒーの成分を十分に抽出できず、さっぱりとした味わいになります。

さらに、蒸らしの時間を変えることでも、細かい味わいを変えることができます。

蒸らしの時間はだいたい20秒~60秒程度です。
蒸らしの時間が短ければ、あっさり系、長ければどっしり系になりますが、今回は40秒でいきましょう。

お湯を注ぐ

それでは注いでいきましょう。

1投目は粉全体を濡らすようなイメージで、中心から外側に向かってゆっくり円を描くように注ぎ、外側までいったら、中心に向かっていきます。

まずは1投目60cc注ぎ、40秒待ちます。

次は2投目。

中心に注ぎ、500円玉くらいの範囲で回し入れます。
泡のドームができていれば、できるだけこれを壊さないように気を付けます。

では2投目60ccを注ぎます。

2投目で作ったドームがしぼみ切る前に3投目を注ぎます。

1投目、2投目より気持ちスピードアップしていきましょう。

3投目180cc

3投目を注いだ後は、ドリッパー内に残っているお湯が、サーバーに落ちきる前にドリッパーを外します。

お湯を落とし切りにしてしまうと、粉に残っていた雑味成分まで抽出してしまうためです。

なお、ドリップは2分半から3分半くらいで終わらせるのがおすすめです。

短すぎてもコーヒーの風味が出ませんし、長すぎても雑味が強く出すぎてしまいますが、3分前後くらいであればバランスの良い味わいで抽出できるかと思います。

脱線:お湯を注いでも粉が膨らまない・泡立たない時は

プロのハンドドリップを見ていると、お湯を注いだら粉がモコモコと泡立っていることがよくありますよね。

あのモコモコは、粉から放出されるガスが影響しています(悪いものではないですよ。ただの二酸化炭素です)

コーヒー豆はみなさんの手元に届くまでに「焙煎」という工程を経ています。

焙煎をすることで、コーヒーらしい風味が作られるのですが、焙煎をするとその時点からコーヒー豆の中にはガスが発生し始めます。

発生したガスは少しずつ放出されながらも、豆の中にとどまっていますので、ドリップでお湯をかけることによって、そのガスが放出されてモコモコと泡立つようになるわけですね。

で、自分でハンドドリップするときはモコモコが出ない。やはりプロのようにはいかない。
とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。

モコモコがうまく出ない原因はいろいろありますが、

  • 焙煎度が浅い豆を使っている
  • 湯温が低い
  • 極端な細挽きもしくは粗挽き
  • 豆自体の鮮度がよくない

こういったことが考えられます。

先ほどもお伝えした通り、焙煎をすることでコーヒー豆の内部でガスが発生しますので、焙煎の時間が短い浅煎りの豆には、ガスがあまり含まれていません。

放出するガスが少ないので、あまり膨らまないということですね。

また、注ぐお湯の温度も関係します。

湯温が低いとガスの放出が悪くなり、膨らみにくくなります。

あとは極端な細挽きや粗挽きにすると、粉砕の段階でガスが逃げていってしまう、もしくは粉の内部までしっかりとお湯が浸透しない、ということが発生するので、これもモコモコを阻害する要因の一つですね。

最後に、おそらく粉が膨らまなくて悩んでいる方に一番多い要素が、豆の鮮度がよくないことです。

カフェチェーンの物販コーナーに置いてある豆や、スーパー・コンビニなどで売っている豆は、基本的に焙煎してからかなり時間が経っています。

豆の中で生まれたガスは、時間の経過とともに放出されていきますので、焙煎後時間が経っているものは、モコモコしません。

専門店で買ってきても、購入時に粉に挽いてもらったり、買ってきてから常温で放置したりすると、それも鮮度を下げる要因となります。

鮮度を保つのであれば、

  • 豆のまま買ってきて
  • ハンドドリップする前に挽いて
  • 飲まない時はしっかり蓋のできる容器で冷蔵庫or冷凍庫に入れる

これらをすることで、できるだけ鮮度を保つことができます(^^)

ただし、ハンドドリップはモコモコを出すのが目的ではなく、おいしいコーヒーを淹れるのが目的です。

「浅煎りが好きなのにモコモコが出ないから深煎りのコーヒーを買う」のでは本末転倒ですので、ご注意くださいね(笑)

鮮度についてはこんな記事も書いていますので、よろしければどうぞ(^^)

まとめ~自分なりにアレンジして好きなようにハンドドリップを楽しもう~

ちょっと長くなってしまいましたが、無事に淹れられましたでしょうか^^;

自分で豆を挽いて淹れたコーヒーは、粉から淹れたコーヒーとは風味も別格ですし、始めて自分で淹れたコーヒーを飲んだ時の感動は、買ってきたコーヒーを飲んでいては味わえません。

また、自分の好みで風味を変えられるのがハンドドリップの醍醐味です。
最初にも言いましたが、今回ご紹介した淹れ方が正解ということではありませんので、いろいろ試してみて、自分の好みの風味が出る淹れ方を探してみてください。

慣れてきたら以下の記事を参考にして、自分の好みの豆を探すともっとハンドドリップが楽しくなりますよ。

それでは、楽しいコーヒーライフをお過ごしください(^^♪