内容とか詳しく知りたいな
コーヒーの資格を取得しようと思っていろいろ調べると、コーヒーインストラクターなる資格が出てきます。
ですが、グーグルでコーヒーインストラクターを調べると、関連ワードに「意味ない」などと表示されることがあり、受験をためらってしまいますよね。
そこでこの記事では、J.C.Q.A.認定のコーヒーインストラクター3級有資格者がコーヒーインストラクター資格について解説します。
コーヒーインストラクター資格を取得するメリットがわかるので、講座を受講するときの参考にしてくださいね。
・特に1級以上は仕事で活用できるレベル
・目的を持って取得するのが大事
コーヒーインストラクターとは?全日本コーヒー商工組合連合会が認定するコーヒー資格
最初に、コーヒーインストラクター資格とは何なのかについて簡単に説明します。
コーヒーインストラクター資格は全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA)が認定しているコーヒー資格です。
JCQAは昭和41年に農林水産省の認可を受けた組合組織。質の良いレギュラーコーヒーの消費増大や、日本のコーヒー文化の向上を目指して活動をしています。
主な活動の1つでもあるコーヒーインストラクター検定は、コーヒーの正しい知識の普及と技術の向上、また、消費者が評価するコーヒーの生産と消費の促進・振興を目指すことが目的です。
なお、資格には以下の4種類があります。
・コーヒーインストラクター2級
・コーヒーインストラクター1級
・コーヒー鑑定士
コーヒーインストラクター3級
コーヒーインストラクター3級は、インストラクター資格の中で1番簡単に取れる資格です。
試験などは特になく、各企業で行われる講習会を受講すれば認定されます。
講習会の内容自体も、コーヒー入門のようなものです。
コーヒーに興味が出てきた人や、これからコーヒーを学んでみたいと考える人が、きっかけとして受講するのに丁度よい資格でしょう。
以下は受講修了後にもらえる証書です。
コーヒーインストラクター2級
2級はコーヒーを飲むだけではなく、詳しく勉強したい人が対象です。
対面販売に従事する方に求められる、基礎的な知識・鑑定技術を習得した人が認定されます。
試験は学科と実技で構成され、70点以上を取れば認定されます。
2級合格基準 | |
---|---|
実技 | 10点 |
学科 | 90点 |
トータル70点以上で合格 |
実技は主にカップテスト(味覚検査)で、アラビカ種とカネフォーラ種の飲み分けや、アラビカ種豆の水洗式・非水洗式の判別などが求められます。
コーヒーインストラクター1級
1級はより高度で専門的なコーヒーの知識・鑑定技術が求められます。
コーヒーを作る・売る人に求められる、プロとして必要なスキルを取得した方が認定されます。
現代までに豆はどうやって伝播し、改良、栽培され、流通していくのかや、焙煎、粉砕、そして包装まで、1連の流れの把握が必要です。
カップテストでは、例えば水洗式アラビカ種のコロンビアとグアテマラの判別など、より難易度の高い実技試験が行われます。
合格基準は以下の通り
1級合格基準 | |
---|---|
学科 | 80%以上 |
実技 | 80%以上 |
実技内容の例としては、外観判別やテイスティングなどが挙げられます。
格付け・産地別・焙煎豆外観・ダメージ品・配合分析などの知識とスキルが必要です。
コーヒー鑑定士
コーヒー鑑定士は1級の上、極めて高度な知識とスキルを有した人が認定されます。
原料の調達、製造管理、品質管理など、コーヒーに関連する全てのプロセスに対して、広く深い知識が必要となります。
試験は商品設計・生豆鑑定・品質管理の3教科で構成され、各80点以上で合格、3教科全て合格(マスター)すれば、晴れて鑑定士です。
コーヒーインストラクターは意味ない?目的を持って取得するのが重要
さて、本題のコーヒーインストラクター資格は意味がないのか、という疑問についてですが、答えは「人による」です。
JCQAはそこらのよく分からない民間資格と違い、コーヒー業界においては権威性のある資格です。
資格を取って上手く活かせる人にとってはすごく有意義な資格と言えます。
ただ、取得の目的が無く、仕事に使うわけでもない人にとっては、コーヒーインストラクターの資格は意味がないと言えるでしょう。
特に、3級などはあくまで入門的資格です。
コーヒーに関する書籍を1冊でも読んだ方からすると、得られる知識は少ないでしょう。
そういった意味では「意味がない」は当てはまるかもしれません。
ですが、3級の取得をきっかけにコーヒーの世界に入り込んでいけるなら、それが3級を取った意味となるのではないでしょうか。
コーヒーインストラクターの合格率は?2級は高く、1級は国家資格並み
コーヒーインストラクターの合格率は、各級位によって大きく異なります。
以下はコーヒーインストラクターHPで公表されている直近の合格率です。
コーヒーインストラクター合格率 | |
---|---|
2級 | 92% |
1級 | 22% |
鑑定士 | 5% |
これまでに認定された累計の人数も、2級は2万人以上と趣味レベルで取得している人が多いのに対し、鑑定士は55人と非常に狭き門です。
難しい分、取得する価値がある資格と言えるでしょう。
コーヒーインストラクターの勉強方法は?教本で学習がメイン
コーヒーインストラクターの勉強は、JCQAが発行している教本による学習がメインです。
過去問は無く、教本を頼りに自力で学ばなくてはいけません。
学習に使う教本は公式サイトからのみ購入が可能です。
また、実技が含まれる2級以降では味覚判別も重要になってきます。
ですので、まずはカッピングスキルを磨くこと。同じ産地の精製方法別、同じ精製方法の産地別など、豆の風味特性を記憶していきましょう。
そして、1級以降は豆の外観判別スキルも求められるため、生・焙煎豆問わず、豆を見まくることが大切です。
産地ごと、グレード別の特徴を覚えまくりましょう。
コーヒーインストラクターの受験方法を解説
コーヒーインストラクター資格は、インターネット・メール・FAXから応募が可能です。
ただ、メールやFAXの場合は、エクセルやPDFで指定のフォーマットをダウンロードして送付する必要があります。
インターネットから応募するのが簡単で手っ取り早いでしょう。
なお、どの方法であっても応募期間が決まっていて、期間外だと応募はできません。
また、応募人数が多い場合は抽選となります。
受験したくても落選すると受験できませんのでご注意ください。
落選するとお手紙が届きます。
試験のスケジュールとかかる費用は以下の通り。
資格 | 日程 | 費用 | 受験資格 |
---|---|---|---|
3級 | 各企業による | 1,000~1,500円程度 | 特になし |
2級 | 年2回 | 30,000円 ※内訳:講習会受講料25,000円 受験料5,000円 ※別途:教本代4,000円 認定登録料5,000円 ※認定証・カード・ブローチ代含む ※教本は必須 | 日本語による講習を理解し、学科試験、実技試験が行える方 |
1級 | 年2回 | 50,000円 ※内訳:講習会受講料40,000円 受験料10,000円 ※別途:認定登録料5,000円 ※認定証・カード・ブローチ代含む | 2級合格者 1級講習会を受講した方 |
鑑定士 | 年1回 | 50,000円 ※内訳:講習会受講料40,000円 受験料10,000円 ※別途:認定登録料鑑定士5,000円 マスター5,000円(1マスターにつき) ※認定証・カード・ブローチ代含む ※鑑定士合格回は鑑定士認定登録料のみでマスター登録料は不要 | 1級合格者 本検定講習会を受講した方 |
独学が難しければ在宅で取れる資格もおすすめ
独学で勉強するのが難しそうだと思った人には、通信講座で学んで取れる資格もおすすめです。
権威性はコーヒーインストラクターより数段落ちますが、それでも方法次第で十分に活かせる資格です。
すきま時間で学習できるので、忙しい人でも問題なく取得できます。
以下の記事でまとめてご紹介していますので、ぜひご覧下さい。
まとめ~目的に応じてコーヒーインストラクター資格を取ろう~
コーヒーインストラクターは目的ありきで取るなら、キチンと意味のある資格です。
2級くらいまでは趣味で取る方も多いですが、1級以上となると、仕事でもバリバリに活用することが可能です。
自分の目的に合わせた資格を取得して、有効活用しましょう。