コーヒー豆のグレード(等級)っていったいなに?

こんにちは
コーヒーとスイーツを愛するブロガーKすけ(@desertandcafe)です。

コーヒー豆を買うときにポップやパッケージに書いてあるAANO2などの言葉、なんだか知っていますか?
実はこのローマ字や数字は、コーヒー豆のグレード(等級)を表している言葉なんです。

この記事では、そもそもコーヒー豆のグレードとはなんなのか、グレードはどうやって決まるのかをお話します。
グレードのことを理解して、より自分の好みにあったコーヒー豆を選べるようになりましょう。

この記事の結論はこんな感じ

  • グレードとはコーヒー豆の格付けのこと
  • 格付けすることで豆の品質をわかりやすくしている
  • 国によってグレードの基準は違う
  • グレードがわかれば、自分の好みの把握に役立つ

グレード(等級)ってなに?

グレードとはコーヒー豆の格付けのことです。
フルーツに「優」「秀」などのランクがあるように、コーヒー豆も格付け(グレーディング)がされています。

格付けすることで、豆ごとの品質の比較ができ、値段に反映させたり、格付けされたグレードが豆の名前にそのまま使われたりします。
例)マンデリン G1(G1がグレード)

基本的には

グレードが高い≒質がいい≒おいしい

となりますが、味覚については人それぞれですので、グレードが高いものであっても、好みではない、ということもあるでしょう。

グレーディングはその方法や基準、表示の方法に至るまで、国によってバラバラです。
生産地の標高やスクリーンサイズ(コーヒー豆の大きさ)、欠点豆の数などで決められることが多いです。

国が違うと評価する項目が違うところが面白いですよね(^^)

格付けの方法

生産地の標高

コーヒー豆は標高が高いところで栽培された方が、おいしくなるといわれています。

なぜ標高が高い方がよいのか。それは昼夜の寒暖差が大きいからです。
コーヒー豆はコーヒーノキになる実から採れるのですが、コーヒーノキは寒さが苦手です。

昼は暖かいからのびのび生育できますが、夜になって気温が下がるとストレスがかかり、実が固く締まることで風味が凝縮されます。

「キリマンジャロ」や「ブルーマウンテン」のように、コーヒー自体に山の名前がついているものもあることから、産地の標高がとても重要であることがよくわかりますね(^^)

スクリーンサイズ

スクリーンサイズというのはコーヒー豆の大きさを表す言葉です。

コーヒー豆も生き物ですので、種類や原産地、生育環境によって出来上がる実の大きさが変わります。
収穫したコーヒー豆はスクリーンといわれる「ざる」のような器具でふるいにかけ、大きさごとに分けられます。

このスクリーンの穴の大きさをスクリーンサイズ、またはスクリーンナンバーと呼び、大きければ大きいほど、質がよいとして評価されます。

スクリーンの穴の大きさはインチで表され、64分の1インチ単位で計測されます。
※1インチは約25.4mmです。

例として、スクリーンサイズが15と書いてあれば、64分の15インチ=約6mm(5.95mm)となり、約6mmの穴のスクリーンに通らない大きさのコーヒー豆、ということになります。

しかし、スクリーンサイズについても、国ごとに評価の基準が違いますので、厳密にサイズを覚える必要はないでしょう^^;

欠点豆の数

焙煎前のコーヒー豆を購入すると、カビ生え、異物や虫食い、割れ・傷がついた豆が混入していることがありますが、これを欠点豆といいます。

グレーディングの際にはランダムに取り出したコーヒー豆300gの中に、この欠点豆がどれくらい混入しているかが格付けの基準となります。

欠点豆が多いと焙煎にムラができたり、風味に悪影響を与えたりします。
そのため、欠点豆が少ない方が、グレードが高いおいしい豆といえます。

ちなみに欠点豆はわたしたち消費者の手に渡る前に、ハンドピックという作業によってできるだけ取り除かれていますので安心してくださいね^^;

風味

コーヒー豆の風味を評価の基準としている国もあり、コーヒー豆の鑑定士と呼ばれる人が評価しています。
ですが、風味の感じ方や、おいしいと感じるかどうかは人それぞれですので、風味をグレーディングの対象としている国は多くありません。

必ずしもグレードが高い=おいしいではないことを、頭の片隅に入れておきましょう^^;

産地別のグレード

国ごとに異なるグレーディングの基準について、全ての国を紹介するのは難しいので、一部抜粋してお話しします。

ブラジル

ブラジルは風味・欠点豆数・スクリーンサイズの3つで評価します。

グレード風味読み方
SSなめらかな舌触りで風味を十分に感じるストリクトリー・ソフト
Sなめらかな舌触りソフト
H舌触りが悪く酸味や渋味などの刺激を感じるハード
Rややリオ臭を感じるリオイ
RZリオ臭を感じるリオ

リオ臭というのはブラジルの土地独特の匂いのことです。

グレード欠点豆数
No.20~4
No.35~8
No.49~26
No.527~46
No.647~86
No.787~160
No.8161~360

欠点豆数のグレードはNo.2が最上位になります。
どんなに頑張っても欠点豆の数は0にはならないため、No.1はないのだそうです^^;

スクリーンサイズ 
20約8mm
19約7.5mm
18約7mm
17約6.75mm
16約6.5mm

商品説明の時は、ブラジル No.2 スクリーン17 ソフトといったような書き方をされます。

コロンビア

コロンビアはスクリーンサイズでグレーディングします。

グレードスクリーンサイズ
エクセルソプレミアム18
エクセルソスプレモ17
エクセルソエクストラ16
エクセルソヨーロッパ15
エクセルソUGQ15が全体の50%以上 残りは14
エクセルソカラコル(ピーベリー)12

スクリーンサイズ16以上とピーベリーの豆だけが、スペシャルティとして認定されるようです。

グアテマラ

グアテマラのグレードは産地の標高によって評価されます。

グレード標高読み方
SHB1350m以上ストリクトリー・ハード・ビーン
HB1200~1350mハード・ビーン
SH1050~1200mセミ・ハード・ビーン
EPW900~1050mエクストラ・プライム・ウォッシュド
PW750~900mプライム・ウォッシュド
EGW600~750mエクストラ・グッド・ウォッシュド
GW600m以下グッド・ウォッシュド

エチオピア

エチオピアでは欠点豆の多さによってグレーディングします。

グレード欠点豆数
G10~3
G24~12
G313~25
G426~46
G547~75
G676~150
G7151~340
G8341以上

ジャマイカ(ブルーマウンテン)

ジャマイカではまずブルーマウンテンかそうでないかが分けられ、ブルーマウンテンの場合、スクリーンサイズと欠点豆の混入率によってグレードが決まります。

グレードスクリーンサイズ欠点豆数/混入率
No.117~18最大2%
No.216~17最大2%
No.315~16最大2%
トリエイジ15~18最大4%
ピーベリー10以上最大2%

ブルーマウンテンではない場合は、標高によって決まります。

グレード基準
ハイマウンテンブルーマウンテン産ではない 標高1000~1200m
プライムウォッシュト標高300~1000m

インドネシア

インドネシアでは、欠点豆の数でグレーディングします。

グレード欠点豆数
G111以下
G212~25
G326~44
G445~80
G581~150

まとめ~グレードを知ることが自分の好みを知ることに近づく~

まとめいきましょう。

  • コーヒー豆のグレードとは格付けのこと
  • 格付けの方法は国によって違う

コーヒー豆にはグレード(等級)と呼ばれる格付けがあります。

グレーディングすることによって豆の品質がわかり、価格の決定に影響したり、付けられたグレードが商品名に使われたりします。

基本的には

グレードが高い≒質がいい≒おいしい

となりますが、≒としているように、完全にイコールではありません。
人によって風味の感じ方は違いますから、グレードが高いものであっても、好みではないこともありますし、逆にグレードが低くても、飲んでみたらおいしいと感じることもあるでしょう。

グレーディングの仕方は国によって異なります。
標高・スクリーンサイズ・欠点豆の数などがよくグレーディングの基準として使われますが、例えば欠点豆の数を基準にする国であったとしても、

  • インドネシアのG1の基準:11個以下
  • エチオピアのG1の基準:3個以下

というように、基準が違います。

グレードはあくまでも生産国ごとの基準です。
豆を買う際は、「同じ国の豆同士で比較するための基準」と考えておくのがよいでしょう。

そして、どの国のどのグレードの豆が好きだったかを記憶していくことで、自分の好みがだんだんわかってくるようになります。

自分の好き嫌いを理解して、楽しいコーヒーライフを送りましょう(^^♪